以前にも、ぺんてるのエナージェルの話を書いた。
C300系と呼ばれるリフィルの高級軸としてエナージェル・フィログラフィーをすすめた記事だった。
ぺんてるからは、いくつかのデザインのエナージェルが発売されていたが、少し前に、限定品としてエナージェル・インフリーなるラインアップが登場しており、これが気になったので急いで0.5のターコイズとオレンジ、そして0.7のブルーブラックを購入して使っている。
エナージェル・インフリーは透明軸に、新色であるブルーブラック、ターコイズ、オレンジが店頭でも目を引きつける。
ぺんてるは海外ではバイオレットやピンクなど多色展開しているのだが、日本ではこれまでブラック、レッド、ブルーの3色しか売っていなかったので、いい傾向だ。
おそらくパイロットのカクノのような廉価で透明軸な万年筆をより意識しているのではないだろうか。
同じくパイロットが販売しているインクの色彩雫がヒットしていることもある。
だがこうした廉価版の万年筆は意外と手入れが面倒だ。
ちゃんとキャップを締めていても、しばらく使っていないとインクが乾いて固まっていることもめずらしくない。
パイロットのプレラやモンテベルデのクリア軸のアーティスタなどを使ってはみたのだが、やはり常用していないと難しい。
愛用するアウロラのオプティマは数ヶ月忘れていてもまず乾くことはないのだが、いかんせんこれらの万年筆に比べると価格が高く、メモ用に外に気軽に持ち出して歩くには躊躇してしまう。
そういう意味では、万年筆ライクな書き味のエナージェルで、良さげな色合いのインフリーの新色は待ち望まれるものがあった。
限定品とはいえ従来のエナージェルと同じくC300系のリフィルである。
試しにシグノ307のリフィルと交換してみたが、どちらも問題なく使用できている。
最初は例のネイビーのフィログラフィーに入れようと考えていたのだが、やはり本来のボディの方が気軽で似合う気がする。
(世間でもターコイズは人気のカラーのようで、このターコイズのインクをフィログラフィーのターコイズに入れて使いたいという話はちょくちょく目にする)
これまではブラックだったのだが、ターコイズはなかなかいい色だ。
ただし残念なことに、ゲルインクとはいえ水性染料のために、ブラックやブルーブラックも公文書には使用できないし、ターコイズとオレンジは0.5しかないことだ。
書き味では0.7以上の太めがヌラヌラ感が強くエナージェルの本領発揮だとおもうし、反対に小さなメモを利用する場合は、0.4があれば書きやすい。
そういう意味では0.5のみは躊躇半端かもしれない。
このインフリーはかなり売れているようで、2月にチェックしていた地元のイオンや書店の文具売り場では、当初はコーナーが設けられていたのがあっという間に数本となっていた。
限定品にしてしまっているのはもったいない。
エナージェルの知名度はゲルインクボールペンではシグノやサラサの後塵を拝していることもあり、カラーをもう少し増やして軸とともに、定番してしまってもいいのではないだろうか。
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